星守る犬試写会!前回のブラック・スワンの時に応募していたのが当たりました。
確実に泣く、絶対に泣く、という確信があったので
ハンカチを2枚もって行きました。
が、本当にもって行くべきだったのは
BOXテッシュとタオルだった……。
泣けるなんてもんじゃない、号泣です。号泣。滂沱の涙を流してきました。
ただし感動でなく
絶望で……。
ストーリー。
リストラされて妻と子にも見捨てられた中年男性が放置車の中から白骨化して発見される。
その傍らには、男性の死体と比べまだ新しい犬の死体も。
市役所に勤める奥津は車の側から見つかったレシートを元に、その男性がどんな旅路を辿ってここ、北海道の地で幕を下ろすことになったのかを調べ始める。
途中、東京にオーディションを受けに北海道の親元から逃げ出してきたユキという少女と出会い、彼女と共に東京→岩手→青森→函館→石狩と、中年男性と犬の軌跡を辿る物語がはじまる…。
ネタバレにならない程度の感想。
ここ数年でなかったくらい泣きました。映画の中盤あたりから涙が止まらず。後半には嗚咽が止まらず。
帰りの車でさらに啜り泣き、家に着くやいなや
大 号 泣 。
なんでこんなに泣いたかって、感動したからというよりは
怖い
欝だ
資本主義が恐ろしい
絶望した
……って感じでした。
リストラされたおっさんが犬と共に旅を続けるわけですが、そうなると当然起こるのが
金銭問題です。
物語前半はその点、おじさんと犬のほのぼのとした旅が続いて楽しいのですが。
中盤~後半から……
お金がなくなるのと連動して物語がどんどん暗い方向へ……。
ああ。
お金がないって こういうことなんだ。
…という気持ちでいっぱいになりました。
就活がまだスタートラインにすら立てていないような状況の私には、
とてもとても恐ろしかったです。
だからマジ泣きしました。
あ、もちろん犬に思い入れがある人にとってもたまらない映画です…そっち方面でも泣けます。
犬が死んでから「もっと遊んでやればよかった…」は間違いなく誰しも通る道だろうと思います。
実際、飼っている犬が死んだら……と
想像しただけで泣いたことのある私は日々犬と遊ぶことを大事にしていますが、それでもやっぱり面倒な時は面倒。でも死んだらもう二度と一緒に遊べない。その狭間で揺れ動く日々です。
ラストの犬が死ぬシーンは、あまりにも悲惨で犬好き・犬飼いにとっては耐えられません…。
本気で
人間社会 が嫌になりました。
欝だ。
生きるのがもう嫌だ。
……そのくらい絶望。
このおじさんは悪人でも何でもないのにどうしてこんな悲しい思いや辛い思いをしなくちゃいけないの?
この犬はなんでこんな目に遭わなきゃいけないの?
なんで最後「おじさんたちは 楽しい旅をして来たんだよ…」ってちょっと綺麗にまとめようとしてんの?
おじさん最後「死ぬのは怖いよ…!」って言ってたんですけど・・・。
あとそれ聞いてこっちが怖くなったんですが。
生きるのが。
もうね、恐怖の涙がとまりませんでしたよ。
「こんな死に方嫌だ!こんな死に方嫌だ・・・!」って、もうそればっかり頭に浮かびました。
あと、人は追い詰められたとき
北に逃げてはいけません、南に逃げましょう。
北は……雪がほんともう絶望です。生きる望みなし。
寒さと飢えの中で死んでいくとか怖い。本当に怖い。
現実に当たり前に有ることだから尚更怖い。
北海道に場面が移ると、廃墟とかの映像が流れるのですが 笑えないくらい日常的に見ている光景(主に夕張付近で)で
北海道そのものにも絶望しました。
この映画、最初は「悲しみの中にもある小さな幸せ」がメインの感動ものだと思っていたのですが、「あまりにも大きすぎる悲しみの前に小さな幸せがさらに悲しすぎる」というのが私の感想です。
どんなに幸せがちりばめられた人生だったからって……こんなラストは嫌だー!!!!
…もちろん、映画を観てどんな感想を抱くかは人それぞれです。
私の場合、自分の最悪のパターンを重ね合わせてしまい、最強に悲観的な観方になってしまいました。
一緒に観ていた母は「ふーん、まあそんなに泣ける話でもなかったかな…」とか言ってました。
経済的にも不安がなく、野垂れ死になど無縁すぎて共感することがないからでしょう。
その点、私は「就活失敗してそのまま適当な生き方して中年になって行き詰ってその時点で親も死んでたら…」とか考えると
嫌になるくらいリアルでした。
泣けるかどうかは、あなたしだいです。
もし興味のある方は、ぜひ一度観にいってはいかがでしょうか……東北の津波の前の美しい風景も撮られていますよー!!
いやーしかし本当にお金って大事だ…。
資本主義まじ恐ろしい…。
・・・・・・・就活頑張ろう。
あんな死に方したくない(´;ω;`)
PR